ため池・水路の遠隔管理
限られた人員で、
地域の水を守り続ける。
広い範囲に点在する水路やため池。担い手が減るなかでも、安心して水を管理していくために、水位の確認と水門の操作を離れた場所から行えるようにします。
ため池・水路の管理に求められていること
全国の農業用ため池は約15万か所。その多くは江戸時代以前など古くに造られ、集落や個人が管理しています。近年は豪雨による被災が相次ぎ、令和元年に施行された「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」では、所有者等による適正な管理が努力義務とされました。国は水位計などによる監視体制の整備を進め、機器の設置や保守運用への財政支援を行っています。
約15万か所
全国の農業用ため池の数です。約7割は江戸時代以前に造られたか、時代が分かっていません。
94%
直近10年(平成26〜令和5年)のため池の被災のうち、豪雨によるものの割合です。
56%
集落・個人などが管理しているため池の割合です。人手の確保が課題になっています。
出典:農林水産省「農業用ため池を巡る状況」(令和6年7月)、「農業用ため池遠隔監視機器 導入の手引き」(令和7年10月) 農林水産省のページを見る
土地改良区
職員の安全と、大幅な省力化に
水路や溜池を管理している土地改良区においては、手軽に設置してスマホで水路の水位を確認できる水位センサー(アクアモニター)から始まり、頭首工などにある水門を遠隔で開閉できる装置(アクアドライブ)を用いたことで、普段の管理はもちろん、台風時や豪雨の際の緊急な対応にも遠隔で対応でき、職員の安全と大幅な省力化に役立っています。
自治体
市街地の水害を抑えるために
市街地においては、自治体が主導で地域の水害を抑止するため、迅速な水門開閉が必要となっている中、地域の水門管理者の高齢化や多大な負担が問題になっており、今後のインフラ維持が大きな課題となっていました。そんな中、ファーモのアクアモニターとアクアドライブの導入で管理負担を無くし、持続可能な灌漑設備の維持が可能となり、地方の自治体においても次々と導入が進んでいます。
国の手引きで示された課題と、ファーモの答え
農林水産省の「農業用ため池遠隔監視機器 導入の手引き」では、機器の費用や毎年の通信費、電源と通信環境の確保、危険水位の設定などが、導入時に検討すべき点として示されています。ファーモは、ため池や水路を管理するみなさまが、予算をつけやすく、続けやすいことを大切に製品をつくってきました。
初期導入費(水位計と監視カメラで1か所100万〜250万円程度)
水位計は1台77,000円
アクアモニターは1台77,000円、遠隔カメラのフィールドショットは165,000円(いずれも税込)。組み合わせても1か所242,000円です。通信エリアの外でファーモアンテナ(165,000円・税込)を加えても407,000円で、アンテナ1台で周辺の複数の地点をまとめてカバーできます(開けた平野部で半径約1.5kmが目安)。
毎年の通信費(水位計と監視カメラで年5,000〜12,000円程度)
月々の通信費は0円
通信料金はファーモが負担し、アプリの利用料もかかりません(フィールドショットは月100枚まで)。
電源の確保
太陽光で動き、電源工事は不要
太陽光と内蔵バッテリーで動くため、電源のないため池や水路にも置けます。日当たりのよい場所を選んで設置します。
通信環境の確認
全国3,183か所の通信エリア
低コストの通信(LPWA)で、ファーモの通信エリアをそのまま使えます(2026年8月時点)。エリアの外はファーモアンテナで整えます。携帯電話の電波が届かない山間地でも、衛星通信と組み合わせて実用化した例があります。
危険水位の設定と、情報の共有
水位を決めておけば、通知で知らせる
警戒水位・危険水位・最低水位を設定すると、達したときにプッシュ通知とメールでお知らせします。事務所と現場、市町村と管理者で、同じ水位を見ながら判断できます。
増水時の水門の操作
いまの水門に後付けして、遠隔で開け閉め
アクアドライブはハンドル式の水門に後付けするので、水門本体の改修はいりません。事務所や自宅から、安全に水門を操作できます。
77,000円
アクアモニター1台の価格です。(税込)
5分おき
水位をクラウドへ送る間隔です。変化はグラフで確かめられます。
0円
月々の通信費とアプリの利用料です。
遠隔監視に活用できる国の支援
ため池の防災・減災の対策として、観測機器の設置や遠隔監視機器の通信費などを対象にした国の事業があります。対象となる施設や事業費などの要件は、事業ごとに異なります。
出典:農林水産省「農業用ため池を巡る状況」(令和6年7月)。対象となるかどうかは、各事業の要件と窓口でご確認ください。申請の検討に必要な製品の資料はご用意します。
ため池・水路の管理で使うファーモの製品
水位を見守る、様子を確かめる、水門を動かす。どれも同じ通信で動き、アプリとパソコンの画面でまとめて管理できます。
ため池や用水路の水位を5分おきに確かめ、危険な水位は通知でお知らせ。現地の様子は、遠隔カメラで撮って確かめます。
たくさんの地点をひとつの画面で見渡し、データはほかのシステムや防災の案内にもつなげられます。
導入の事例
石川県・能登半島地震
被災したため池の水位を、現場に行かずに見守り続ける。
2024年の能登半島地震では、農業用ため池の堤体にひび割れが発生しました。道路の寸断と人手不足で常時の管理・観測が難しいなか、アクアモニターが複数か所に導入され、ため池の安全管理と二次被害の防止に役立ちました。この取り組みにより、北陸農政局から感謝状をいただきました。農林水産省の資料「農業用ため池を巡る状況」(令和6年7月)でも、水位計による遠隔監視の例として紹介されています。
群馬県 千代田町
ゲリラ豪雨で急に上がる用水路の水位を、離れた場所でとらえる。
2022年7月の豪雨では、ふだんは水深20cmに満たない用水路の水位が、短時間で140cmまで上がる様子をアクアモニターがとらえました。設定した危険な水位に達すると、スマートフォンに通知が届きます。地域のケーブルテレビ会社が、水路の見守りに使っています。
これまでの取り組み
山間地の土地改良区
携帯電話の電波が届かない山あいで、水門を遠隔操作
大学・土地改良区・大手通信会社とファーモが連携し、衛星通信(スターリンク)とファーモの基地局をつないで、水門の遠隔開閉と水位の監視を実証しました。いまは実用化され、土地改良区で使われています。
深刻化する豪雨への備え
平時の管理と、非常時の対応を同じしくみで
ふだんの水位の確認や取水の操作に使っているしくみが、台風や豪雨のときには、安全な場所からの監視と水門操作にそのまま役立ちます。
ご相談から運用までの流れ
監視したい施設が1か所からでもご相談いただけます。水門は形やハンドルの大きさが現場ごとに違うため、ご注文の前に確認させていただきます。
ご相談
見守りたい施設と、困っていること・目的をうかがいます。
現地の確認
通信エリアと日当たり、水門の形とハンドルの直径を確かめます。
計画と資料のご提供
製品の構成と設置場所、概算の費用、製品の資料をご用意します。
設置
製品を設置してアプリに登録します。アクアドライブは担当者がご案内します。
運用とサポート
使い方や修理のご相談は、サポートセンターがお受けします。
自治体・土地改良区
- 見守る施設と目的を決める
- 地域の防災計画などでの位置づけ
- 情報を共有する関係者を決める
ため池・水門の管理者
- 設置する場所の確保
- 通知を受けたときの対応を決める
- ふだんの水位の確認と記録
ファーモ
- 製品の構成と設置場所のご提案
- 製品の資料と概算費用のご提供
- 導入後のサポートと修理の対応
管理の検討に使える資料
事業の計画や予算の検討にお使いいただける資料です。仕様や費用など、ここにない資料はお問い合わせください。
よくあるご質問
Q電源のないため池や水路にも設置できますか?
Q携帯電話の電波が届かない場所でも使えますか?
Q危険な水位になったら知らせてもらえますか?
Q市町村や複数の管理者で、同じ情報を見られますか?
Qどんな水門にアクアドライブを取り付けられますか?
Q国の補助事業は使えますか?
Q水位のデータを、ほかのシステムや防災の案内で使えますか?
まずは、お話を聞かせてください。
地域の状況をうかがったうえで、現地調査から運用までの進め方をご提案します。おおよその費用や進め方だけを知りたい、というご相談でも構いません。




